はじめに
お疲れ様です アースキーです😊
昨日の朝、たった1回のお願いで、ふだんの約4ヶ月分にあたるお金が数十秒で消えました。
金額そのものは数百円です。
痛かったのは金額ではありません。
自分が「何回ぶん動くのか」を一度も数えていなかったという事実のほうでした。
今日はその話をします。
「AIは危ないからやめましょう」という話ではありません。
むしろ逆です。
1. 任せること自体は、間違っていません
はじめに立場をはっきりさせておきます。
この1週間に私ができたことは、ほとんどAIに任せた結果です。
投稿の下書き、記事の構成、ゲームの実装、記録の整理。
任せる量を減らす話ではありません。
減らしたら、何も進まなくなります。
実際、私はXへの投稿をAPI経由で自動化しています。
APIというのは、人間が画面を触らなくてもサービスを動かせる出入り口のことです。
ここを通せば、決まった時間に決まった内容を自動で投稿できます。
そしてこの自動投稿の実績は、41回でおよそ0.60ドルでした。
1回あたり0.015ドル、日本円で2円ちょっとです。
順調そのものでした。
2. 1回のお願いで、4ヶ月分が消えました
昨日の朝、Xのデータを見たくなりました。
自分がとくに反応を見ていきたい人を10人ほど選んで、その人たちが最近どんな投稿をしているかをまとめて調べようとしたんです。
「この10人の、直近の投稿を取ってきて」
お願いしたのはこれだけです。
上限を指定しませんでした。
しばらくして、画面の様子がおかしいことに気づきました。
Xの管理画面を開いて更新してみると、リクエストの回数と使用コストが一気に膨れ上がっていました。
(……え、これどうなってるの?👀)
慌てて止めて、残高を見ました。
3.93ドルが、1.36ドルになっていました。
約2.57ドルが、数十秒で消えていたことになります。
ふだんの運用は月に0.7ドル前後です。
つまりこの1回で、通常のおよそ4ヶ月分を使い切っていました。
3. 呼び出しは13回、請求されたのは504件のほう
ここからが、今日いちばんお伝えしたい部分です。
配信では「呼び出した回数より、その中身の量で持っていかれるらしい」というところまでは話しました。
ただ、その「中身」が何件で、1件いくらなのかは、確かめていませんでした。
あとで、数字が出ました。
公式の料金表と自分の記録を突き合わせた結果です。
私が出したお願いの回数は、 → 13回。
一方、その13回が実際に取ってきたのは、投稿494件とユーザー情報10人ぶん、あわせて504件でした。
そして請求はこうなります。
投稿の取得は1件あたり0.005ドルなので、494件で2.47ドル
ユーザー情報の取得は1件あたり0.010ドルなので、10人で0.10ドル
合計は2.57ドル
実際に消えた金額と、1セントも違いません。
つまり構造はこうでした。
課金されていたのは、呼び出した回数ではありません。
その呼び出しが連れてきた件数のほうでした。
13回という数字だけを見ていたら、絶対に気づけませんでした。
私が数えるべきだったのは、13ではなく504でした。
なお、X APIの無料枠が廃止されて従量課金になった件については、エンジニアの
むなかた総理 が音声で解説されています。
詳しくはこちらもどうぞ⏬️
4. 止める場所は、2つあります
事故のあとにやったことは、シンプルです。
任せる量は1つも減らしていません。
代わりに、止める場所を決めました。
そして調べていくうちに、止める場所は1ヶ所ではなく2ヶ所あることが分かりました。
1つめは、自分の道具の側です。
私はAIに「このデータ取得の道具を使うときは、毎回わたしに許可を求めること」という設定を入れました。
大事なのは、これが自分との会話だけでなく、AIが裏で動かしている担当役にも同じように効くという点です。
勝手に走り出す経路そのものを閉じたことになります。
2つめは、サービスの側です。
これは事故のあとに知りました。
X APIには支出上限という設定があって、決めた金額に達するとリクエストそのものがブロックされます。
私は上限を4ドルから2ドルに下げました。
ただし正直に書いておくと、いまの私にはこの上限はまだ効きません。
残高が1.36ドルなので、上限に届く前に残高のほうが先に尽きるからです。
効き始めるのは、次にクレジットを買い足したときです。
つまりこれは、補充したあとの自分に向けて先回りしておく設定でした。
「上限を入れたから、もう安全」ではありません。
5. 余談:投稿の仕方だけで、値段が13倍変わります
調べていて、思わず声が出た情報がもう1つあります。
X APIは、同じ「投稿する」でも、中身によって単価が変わります。
ふつうの投稿は1回0.015ドル
リンクを含む投稿は1回0.200ドル
13倍以上です。
そして私の自動投稿は、実測で1回あたり0.0146ドルでした。
ふつうの投稿の単価とほぼ一致します。
つまり私の自動投稿にはリンクが入っていなかったということです。
意図してそうしたわけではありません。
たまたまです。
もし毎回リンクを入れていたら、1日2投稿で月にざっと12ドル。
年間で140ドルを超えていました。
知らないうちに助かっていたという、笑えない話でした。
🧪 今日の特効薬
今日、5分・0円でできることを1つだけ置いていきます。
いまAIに任せている作業を1つ選んで、「これは何回ぶん動くのか」を数えてみてください。
チェックはこの3つだけです。
その作業は、1回で何件のデータを取りにいくのか
その件数の上限を、自分は決めているか
決めていないなら、それはどこで止まるのか
3つめに答えられなかったら、そこが止める場所を決めるべき場所です。
数える対象は、必ずしもお金とは限りません。
送信の回数、書き換えるファイルの数、消してしまえるものの範囲。
単価が安いものほど、数えなくなります。
私の場合、1回2円だったからこそ、504件を数えないまま経路だけを開けていました。
安さは、油断の理由になります。
もうひとつだけ添えておきます。
数えるときに、AIへ何を渡しているのかも一緒に見てください。
回数や件数は取り返しがつきますが、個人情報や個別症例をそのまま渡してしまうと戻せません。
最終判断を要する情報は、AIに丸ごと預けない。
これは金額の話とは別に、いつも効く線引きです。
おわりに
AIに任せるほど、止める場所を先に決めておく。
昨日の私に足りなかったのは、任せない勇気ではなく、この一手間でした。
任せる量は減らさなくていいと思っています。
減らすべきなのは、数えないまま走らせる経路のほうです。
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