はじめに
お疲れ様です
アースキーです😊
毎月、決まった時期に作る資料があります。
形式もほとんど同じ。
なのに毎回、公開された情報を上から順に目で追いながら、「これはうちで使っているお薬かどうか」を一件ずつ拾っていきます。
「毎月、同じ手順を繰り返している気がする」
先月もそう思いました。
その前の月も、たぶん同じことを思っています。
今回は、その手作業がなぜ今も残っているのかを、正直に書きます。
1. 毎月、目で確認しています🤔
もう少し具体的に書きます。
毎月更新される公開情報を開いて、自分の職場で採用しているお薬に関係する行を探す。
見つけたら拾って、資料の形に整える。
やっていることは、集めて、絞り込んで、照らし合わせる。
それだけです。
似た作業はほかにもあります。
飲み合わせを確認するとき、手元の一覧と添付文書を突き合わせる作業も、構造はまったく同じです。
一次情報にたどり着くまでは、職場のパソコンから毎回検索し直しています。
メーカーさんに問い合わせても、返ってくるのはAIで調べた内容とほとんど同じ、ということもありました。
もちろん、公開情報に載っていない製剤の細かい話や副作用の集積状況は、窓口に聞かなければ分かりません。
そこは今も変わりません。
だから毎月、同じ引っかかりが残るんです。
2. どこまでが、機械の仕事か
引っかかりの正体を、工程に分けて考えてみました。
・集める
・絞り込む
・照らし合わせる
・決める
前の3つは、手順として書き出せる部分です。
最後の1つだけが違います。
その情報を自分の職場でどう扱うか、現場に何を伝えるか。
ここは経験と責任の話であって、機械に渡せる工程ではありません。
もうひとつ、外せない前提があります。
AIが出してきたものを、そのまま信じることはできません。
出てきた内容が原典どおりかを確かめる工程は、どうやっても人間側に残ります。
そこを省いたら、ただ速く間違えるだけです。
つまり、渡したいのは判断ではないんです。
その手前の、繰り返している部分だけ。
3. やらないんじゃなくて、できない
ここまで書くと、「じゃあ試してみればいいのに」と思われるかもしれません。
私もそう思っていました。
でも、できないんです。
職場のパソコンは法人が契約している端末です。
自分のIDで勝手にログインすることは許されていません。
そして、業務で使えるAIのアカウントは、そもそも私に用意されていません。
やる前の段階で詰んでいる、というのは我ながらなかなかの状況ですw
以前、シャドーITの記事で、管理部門が把握していない場所で自分もAIに相談している、という話を書きました。
あのときは「把握されていない利用」が論点でした。
今回はその一段手前です。
やる気の問題ではなく、入口が開いていない。
4. 立っているのは、3つの壁
これまで書いてきたものを並べると、壁は3つあります。
・つながっていない
院内の仕組み同士が連動しておらず、個人の注意力で埋めている
・決まりがある
法律とルールに裏付けのある慎重さがある(同じ記事で調べたとおりです)
・入れられない
現場に、そもそも使う手段がない
どれか1つが崩れれば進む、という話ではありません。
3枚とも、同時に立っています。
5. 決まっていく場所が、見えない❓️
では、上の人たちはこの状況を知らないのか。
そうでもないようです。
経営に関わる方と話す機会があったとき、AXについての理解自体はあるようでした。
関心がないわけではない、という感触は残っています。
ただ、それが実際に検討されているのかどうかは、私からは確認できていません。
会議で話題に上がったのか、上がっていないのか。
それを知る手段が、現場の側にないんです。
制度の壁とは別に、決まっていく場所が見えないという壁もある。
今回いちばん引っかかったのは、ここでした。
6. 必要なのに、決められない
見えない場所で何が起きているかは分かりません。
ただ、お金の状況なら少し想像がつきます。
移転計画がリノベーションに切り替わり、満床に近い稼働でも黒字にならず、賞与も減っている。
その状態で、新しい道具にお金を出す判断は簡単ではありません。
しかも厄介なのは、実際に使った経験がない人ほど、投資の判断ができないという点です。
・お金がない
・だから効率化したい
・でも効率化の価値が分からないと予算がつかない
・そして、お金がない
必要だと分かっている人ほど、決める場所にいない。
7. 減らせないし、増やせない
ここで、はっきり書いておきたいことがあります。
効率化の話をすると、「人を減らすのか」という受け取られ方をすることがあります。
違います。
減らせるような余裕は、どこにもありません。
看護の現場は今も人が足りていませんし、紹介の制度を使っても、なかなか入ってきてくれない状態が続いています。
物価が上がり、待遇の面でも医療職は厳しくなっている。
その中で「増やす」道は、事実上ふさがっています。
では「楽にする」道はどうか。
記録の負担は、道具で軽くできる部分があるはずです。
それでも、その道具を入れられない。
増やす道も、楽にする道も、同時にふさがっている。
これは誰かの努力不足ではありません。
決まり方の問題です。
進める道がないまま、積み上がる量だけが増えていきます。
8. それでも、越えている場所はある
ここまで書いておいて何ですが、どこも同じというわけではありません。
医療経営の分野で発信されている長英一郎さんが、実際の導入事例を書かれています。
支援先の病院の経理部門で生成AIを使い、1週間かかっていた電子カルテのデータ分析が45分で終わった、という内容でした
(院内の集計作業の話で、患者さんの情報を外部に出すという話ではありません)。
読みながら思ったのは、うらやましいというより、すでに差がついているという感覚でした。
同じ年数を働いても、残るものが変わってきます。
手作業が減る職場では、空いた時間が別の仕事に回り、新しい道具を使った経験そのものが積み上がっていく。
手作業が残る職場では、時間の使い方が変わらないまま年数だけが過ぎていく。
差がつくのは、仕事の速さだけではありません。
積み上がる経験そのものに、差がつきます。
🧪 今日の特効薬
アカウントがない状態でも、今日できることが1つだけあります。
自分の職場の「道具の状況」を、条件として言語化しておくことです。
① 毎月ほぼ同じ手順で繰り返している作業を、1つ書き出す
② その作業を「集める / 絞り込む / 照らし合わせる / 決める」に分けてみる
③ 最後の「決める」以外の工程を任せられる道具が職場にあるか確認する
④ 無いと分かったら、それを「今の職場の条件」として記録しておく
給料や勤務時間は条件として確認するのに、使える道具があるかどうかは、あまり確認されません。
ここも同じくらい、確認していい条件だと思っています。
なお、個別の症例・患者さんの情報・最終判断をAIに渡さない、という前提は変わりません。
任せるのは、あくまでその手前の工程だけです。
おわりに
今すぐこの場所を出ていきたい、という話ではありません。
ただ、どんな道具を使える場所があるのかを、選択肢として知っておこうとは思いました。
知っておくことと、動くことは別です。
それでも、知らないまま年数だけ過ぎるのは避けたい。
毎月、目で確認しています。
来月も、たぶん同じことをしています。
あなたの職場では、その手前の工程を任せられる道具がありますか?
この壁が動く日は、いつか来るのでしょうか?
もしこの記事が少しでも役に立ったら、身近な医療従事者の仲間やSNSでシェアしていただけると嬉しいです。
















業界は違いますが同じような感じです
上の者はいまだに
「ちゃっと…じーぴーてー…?」
こんな感じです🥲
効率化って人を減らすためじゃなく余裕を作るためなんだなと。つい目前の作業をこなすだけで精一杯になりがちなので、自分の身の回りの進め方も少し見直してみたいです。